【現実】借金157万円の私が、家計簿アプリに「課金」した技術的理由 ~人生というサーバーを監視するために~

借金返済

はじめに:推測するな、計測せよ

エンジニアには、耳の痛い格言があります。

「推測するな、計測せよ(Measure, Don’t Guess)」

パフォーマンス改善の文脈において頻繁に使われる(最近は使われない?)フレーズです。

システムトラブルの原因を勘で探ってはいけないのと同様に、借金返済も「なんとなく節約」では解決しません。

前回の記事で、借金総額が「約157万円」であることが発覚しました。 しかし、恥ずかしながら私は、「毎月いくら入ってきて、いくら出ていっているのか」という基本的なキャッシュフローすら把握できていませんでした・・・

レシートを集めてExcel入力? 無理です。そんなレガシーな運用は、ズボラな私には3日と持ちません。いや、そもそも始めてみようとも思いません。

そこで、現代文明の利器「マネーフォワード ME」を導入することにしました。 しかも、借金持ちの分際で月額500円(※)のプレミアムサービスに課金しました。

「その500円を返済に回せ」 そう思う方もいるでしょう。しかし、これには技術的な、そうでなくてはならない理由があったのです。


なぜ、借金があるのに「課金」したのか

理由はシンプルです。

無料版のスペックでは、私の「負債ネットワーク」を監視しきれなかったからです。

マネーフォワードMEの無料版には、「連携可能数が4件まで」という制限があります。 一般的なユーザーならこれで十分かもしれません。しかし、私の環境(多重債務)を見てください。

  1. 銀行口座(給与振込)
  2. 銀行口座(貯金用)
  3. A社クレジットカード(リボ払い残高あり)
  4. B社クレジットカード(リボ払い残高あり)
  5. C社クレジットカード(リボ払い残高あり)
  6. D社クレジットカード

……圧倒的に足りません。 私の借入先が分散しすぎているせいで、無料枠というファイアウォールに弾かれてしまうのです。(単純にクレジットカード持ちすぎている・・・)

ここで「連携を諦める」という選択肢はありませんでした。 「可観測性(Observability)」のないシステム運用は自殺行為です。 月額500円は、人生再建プロジェクトのための必須インフラコストだと割り切り、ポチりと課金しました。


実践:API連携と「絶望の負債残高」

プレミアム会員になった私は、水を得た魚のように連携作業を進めました。 各カード会社のIDとパスワードを入力し、API(スクレイピング)でデータを吸い上げる。 エンジニアとして、この「データが一箇所に集約されていく感覚」は快感すら覚えます。

そして数分後。 完成した「負債残高」がこちらです。

負債総額:1,906,091円

あれ?150万どころじゃないやん!と思った方、安心してください。1月支払い分も含めてるので想像以上の額となっています。(リボ払い以外の通常利用分も乗っかってます)

いやいや、そういう問題ではない気がしますが、とりあえず連携はできました。

実践:可視化された「逆成長」

プレミアム機能で解放された「資産・負債の推移グラフ」を確認しました。

PCでは確認できませんでしたが、スマホでは確認することができました。

実は、数年前にマネーフォワード MEは一度利用していた時期があったので、かなり前からのログを見ることができました。(いや、なぜずっと利用し続けていなかったのか・・・利用していればこんな状況にはなっていなかったんじゃないかという後悔は今はしないようにします)

通常、この機能は「資産が順調に増えていく様子」を見てニヤニヤするためにあるはずです。

しかし、私の画面に表示されたのは、ある意味で芸術的なグラフでした。

見てください、この見事な右肩上がり。 ベンチャー企業の売上推移なら投資家から拍手喝采を浴びるところですが、残念ながらこれは「負債(借金)」のグラフです。

  • 資産推移: 地を這うような横ばい(あるいは微減)。※お恥ずかしくて載せていません
  • 負債推移: 力強い上昇トレンド。

これは、私の人生における「バグ(借金)」が、修正されるどころか積み上がり続けている(メモリリークしている)ことを示しています。 150万円(190万円)という数字(スナップショット)を見るだけでは感じられない、「進行形で悪化している」という動的な恐怖。 これを可視化できただけでも、月額500円を払った価値はありました。

ログ分析:私の口座はただの「プロキシ」だった

さらに、自動取得された入出金の流れ(キャッシュフロー)を見て、もう一つの事実に気づきました。

給料日。口座にお金が入ります。 しかし、その数日後にはA社、B社、C社への引き落としが走り、グラフは垂直落下します。

「私の銀行口座、ただのプロキシサーバー(中継地点)になってない?」

私のお金は、私の手元に残ることなく、右から左へ受け流されているだけ。 私はお金の所有者ではなく、単なる「返済パケットの転送者」に過ぎなかったのです・・・


結論:アーキテクチャを見直す必要がある

マネーフォワードMEを導入したことで、私の借金返済環境(モニタリング体制)は整いました。 そこで得られた結論は一つ。

「現在のシステム構成(多重債務)は、維持コストが高すぎる」

A社、B社、C社…と分散した借金は、管理が面倒なだけでなく、年利18%という高負荷をかけ続けています。 このままでは、いくら働いても利息というメモリリークで資産が食いつぶされてしまいます。

ならば、リファクタリング(再構築)するしかない。

分散した負債を一本化し、金利を下げ、管理をシンプルにする。 そのために、私はある行動に出ることにしました。

次回、「金利18%のリボ地獄から脱出するため、みずほ銀行カードローンに申し込んでみた」へ続きます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました